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バイト先で知り合った元カレは同じ年でした。
私が短大2年生、彼は大学2年生なので私が卒業して就職した時、彼はまだ学生でした。
社会に出ると仕事のストレス、人間関係等でいろいろ悩みを抱えましたが、社会人の悩みは学生には到底理解してもらえず、彼の事がだんだん子供っぽく感じ始めました。
一緒にいてもイライラする事が多くなり、いつも喧嘩ばかり!
「あぁ、なんて頼りないんだろう。どこかに素敵な人はいないかしら。」
なんて思いながらも彼とはズルズル付き合っていました。
社会人3年目にもなると私も仕事にすっかり慣れてバリバリ働いていた頃、彼はやっと社会人1年生、益々頼りなさが目について我慢の限界でした。
当時私は24歳。
その頃から、よく会社のエレベーターで一緒になる陽気なオジサマ、決してイケメンではないのだけど、笑顔が素敵でいつもユーモアたっぷりな言葉で軽く挨拶をしてくれる方が気になり出していました。
どこの部署の誰なんだろうと思っていたら、私の直属上司と仲良さそうにおしゃべりしていたので上司に聞いてみると、そのオジサマは海外営業部で上司の同期。38歳です。先月イギリスの転勤から帰ったばかりだと知りました。
さすが、海外生活が長いだけあり、レディーファーストだし話はとってもオシャレ。仕事もバリバリできるエリートで、たまたまその部署の前を通りかかったらオジサマは英語で電話のやりとりをしていて本当にカッコ良かったです。
しかも私の上司から、そのオジサマがエレベーターでよく一緒になる私の事を「可愛い」っ言ってるなんて言われて有頂天でした。
なんとか飲み会にこぎつけ、お互いに気になっていた事もあり、私達はすぐに恋に落ちました。
彼には奥様と一人娘がいたのですが私はそんなのおかまいなし!
その頃は携帯電話もなかったので、いつも会社の内線でデートの約束をしていました。
同僚にバレるんではないかとスリル一杯でしたが、内緒のデートは毎週2~3回、彼が出張と偽りお泊りすることもありました。
大人の彼が連れて行ってくれるレストランやバーはとってもオシャレだしトークも洗練されていて、なんだか私まですごく大人になったようで嬉しかったです。
仕事の悩みだって真剣に受け止めて厳しいアドバイスもくれたりしました。
彼と結婚なんでできなくてもこのまま一緒に時間を過ごす事ができたらそれで幸せでした。
2年ほど付き合ったある晩、いつものバーで夜景を見ながら彼が「伝えなきゃいけない事がある」と切り出しました。
その瞬間、私は何を伝えられるのかわかりました。
嫌な予感は必ず当たるものですね!
「来月アメリカに転勤になった」
いつの間にか涙がたくさん流れていました。
彼がアメリカに行ってしまう前に私達はもっとたくさん楽しい思い出を作りました。
別れの前の晩、不思議と悲しさより彼という素敵な男性に巡り合いいろんな経験をさせてもらえた事に晴々とし感謝の気持ちで一杯でした。
今でも彼との事は私にとって秘密の美しい思い出です。